[レポート]【からくりもの】「にしてつバスナビアプリ」を支える AWS #AWSRoadshow
ども、藤本です。
本日は AWS Cloud Roadshow 2017 福岡 に来ています。導入事例トラックの「【からくりもの】「にしてつバスナビアプリ」を支える AWS」を聴講しましたのでレポートします。
セッション概要
- タイトル:
- 【からくりもの】「にしてつバスナビアプリ」を支える AWS #AWSRoadshow
- スピーカー:
- 株式会社からくりもの 代表取締役社長 岡本 豊様
- セッション概要:
- 会社を立ち上げてすぐ、社内合宿で作った「バスをさがす 福岡」は 1 年間で 65,000 ダウンロードを達成。それをきっかけに西鉄から依頼を受け、2013 年末に公式アプリ「にしてつバスナビ」をリリース、地元の人気アプリとなっています。
レポート
会社概要
- 2012年8月に会社設立
- サードパーティのアプリの受託開発をやっている
- 開発したアプリ
- 西鉄バスナビ:本日のメイン。
- SEIHA:子供英会話教室。トレーニングカードをコレクション。カードに紐づく動画を閲覧。
- airmon:PM2.5 の計測器からアプリに連携。大気情報の取得。
- 個々のノート:曹洞宗のアプリ。個々の道標の表示、音声再生。選択型の日記作成。
西鉄バスナビ
- アンケート
- 会場の半分以上がダウンロードしている。
- 私は福岡在住ではないですが、バスの行き先が分からないと、福岡の知人に相談して、勧められてインストールしました。ほんと便利です。
- 機能
- 西鉄のバスを検索
- 乗降場所を指定するとバス一覧を表示
- バス停名が分からなくても地図検索
- バスにGPS がついていて、遅れ情報も取得でき、最適なバスを選択可能
- 調べたバス・乗っているバスも追跡
- 経路をお気に入り管理
- スマホのGPS情報から最寄りのバス停が検索されえる
- 西鉄公式アプリになった(元々非公式)
西日本鉄道株式会社様
- 1871台(乗合バス、貸し切りバス車両)
- このバス台数なので路線図がカオス
非公式アプリの開発の背景
- 長野出身、プログラマとして福岡に移住
- 当初、自転車のみで移動
- ある日、目の前にバス停があることを発見
- 便利!!
- ただバスが多すぎて乗りたいバスが合っているか。乗りたいバスが時刻表通り運行しているのか。不安。
- スマホで調べられればいいのに。
開発のきっかけ
- からくりもの社員のほとんどがリモートワーク
- ある日、天神のゲストハウスでからくり合宿
- 何やる?
- 背景にあるアプリ開発を提案
- アプリ「にしてつバスナビ」の前段の非公式版アプリ「バスをさがす福岡」が誕生
- 非公式なので気を遣った
- にしてつという言葉は使わず。西鉄のサイトで公開している時刻表を取得して、提供。
- 位置情報の利用。利用ケースを考えると位置情報は必須。バス停の位置情報が分からず。西鉄は公開していない。国土地理院提供の無料のバス停情報を利用。でも更新があまりされていなくて情報が古い。利用者から情報を取り入れるようにした。
- インフラが必要だ。どうしよう。
AWS 採用
- 安く、手早く利用したい
- AWS の採用
公式化前の構成
- Route53 + EC2
- 採用の利用。すぐに使い始められる。小さく始められる。安い。
アプリ反響
- 1ヶ月で5,000ダウンロード
- ヤバイ、勝手ににしてつのサイトをWebサイトを参照してる
- 西鉄さんに挨拶に!
- バス停の情報がほしいとお願いしに訪問
- 担当者からも公表。データ提供検討
- 一ヶ月後。。。
- 公式アプリの見積もり依頼
- 公式アプリとしての開発着手
- 雑誌で特集
- 中吊り広告にも会社名が掲載!
- ベンチャーx大企業がコラボした
公式化して得られたこと
- 夢のような公式化
- アプリ名に「にしてつ」の文字(平仮名は親しみ)
- バス程の正式名称/位置情報の API 提供
- iOS 版のみだったが、Android版の開発依頼も
公式化後の構成
- S3 に静的コンテンツ配置(アプリ側で起動時に最新情報があればデータ取得)
- 情報に更新があれば、EC2 が西鉄の API を利用して情報取得して、S3 に配置。
S3 のメリット
- 冗長化や障害対応など運用管理が AWS
- ストレージ管理も AWS
サーバレス(EC2レス)のメリット
- より早く実装できる
- 運用コスト低減
- 本来の事業に集中でき、アイディアに時間を費やすこと
最近のアプリ開発ではより AWS の機能を利用したサーバーレス構成に
- 飲食店オーダーアプリ
- ユーザー提供システムは S3 + API Gateway/Lambda/DynamoDB
- 管理画面は別途 EC2 + RDS
AWS 利用で苦労した点
- 最新動向の確認
- リリースが多い
- 作った機能が既にあった
- 開発者ばかりだったのでインフラも考えなければいけなかった
- Lambda 無限ループ(S3 -> Lambda -> S3 -> Lambda....)
- コストが。。
今後の期待
- もっと使いやすく
AWS 利用のまとめ
- AWS は低コストでアジリティ高く開発ができる
まとめ
AWS はアジリティ高く、大きなインフラコストの予算を取れなくても低コストでインフラを用意することができる事例でした。リリースしてみて思った以上に反響があってもリソースの拡張を容易にでき、サーバーレス(マネージドサービス)を利用することでより楽に運用することができます。